インプラント治療について
インプラント治療とは
インプラント治療とは、歯が失われてしまった部分に人工の歯を埋入する治療のことです。人工の歯根を顎の骨の中に埋め込み、その上に人工の歯を固定します。
入れ歯やブリッジと異なり、隣の歯を削って負担をかけることもありませんし、自分の歯と同じような感覚で違和感なく噛むことができるようになります。また、下顎の総入れ歯が不安定で動いてしまう方や、上顎の総入れ歯で口蓋が無いものを使用される場合などには、インプラントによって入れ歯を固定する方法も有効です。
インプラント治療のメリット
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自分の歯とほぼ同じような感覚で
咬むことができる自然に会話をすることができるブリッジや部分入れ歯と違い、自分の歯に近い使用感を得ることができます。
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見た目の美しさ、
審美的に優れている天然の歯に近い構造をしており根の部分から立ち上がっているため失ってしまった歯に近い状態を再現できます。また、上部構造(かぶせもの)にはジルコニアという白くて硬くてプラークのつきにくいものを使用します。
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健康な歯(臨在歯)への影響を
与えないブリッジや部分入れ歯は周囲の健康な歯を削ります。また、本来の本数より少なくなってしまった歯を残った歯で支えるため負担が過剰にかかってきます。インプラントの場合は、周囲の歯を削る必要ないため、他の治療法と比べて残っている健康な歯にダメージを与えないことが優れています。
インプラント治療のデメリット
- 健康保険の適用外治療となるため治療費が高額自分の歯とほぼ同じような感覚で咬むことができる、自然に会話をすることができるブリッジや部分入れ歯と違い、自分の歯に近い使用感を得ることができます。
- 治療期間が長くかかるインプラント治療は、手術以外にも抜糸や経過観察など通院回数が増える場合があること、埋入したインプラントと骨が結合するまで時間を必要とします。患者さん毎に異なりますが、3~5か月かかります。
- 外科処置が必要となるインプラント治療には、局所麻酔をし、歯肉を切開して、顎の骨を削るなど外科手術が必要になります。合併症として、術中、術後の腫れや痛みや出血などを伴います。
インプラントの寿命について
2022年、Mario Roccuzzo らはJournal of Clinical Periodontology より包括的な歯周治療を受けインプラント埋入し、定期的なメインテナンスを行った結果、20年間でのインプラント成功率は93%と報告しています。
この論文において定期的なメインテナンスに通っていることで歯周組織の状態に限らずインプラントの生存率に差がないということを述べています。インプラントのもちを良くするためには、包括的な歯周治療を受けたうえでインプラント治療を行うこと、メインテナンスの継続が大切だということです。
当院の特徴
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精密な検査と安全な治療
インプラント手術時には、血管を傷つけて大量出血を起こしてしまう、神経を傷つけて感覚の麻痺を起こしてしまう、骨を突き抜けてしまうといった偶発事故(偶然に予想をしていない状況で起こってしまった事故のこと)のリスクがあります。事前にCT 撮影を行い、骨の立体的な状態や血管・神経の走行を把握することができ、上述のような事故を防止し、安全に治療を行えるよう準備いたします。
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徹底した衛生管理
手術器具の消毒・滅菌、手術室での治療など徹底した感染防止対策により細菌感染のリスクを減らします。感染防止対策がされていない環境で手術を行うと、細菌感染を起こしてインプラントがダメになってしまうリスクが高まります。
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豊富な実績
インプラントメーカーは業界シェアNo.1のストローマン製を使用します。ストローマン社は、インプラント研究・開発を50年に渡りしており、スイスの時計産業に用いられる精密な技術と品質管理の徹底により高い品質が維持されている安心・安全のインプラントです。
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治療後もしっかりサポート
インプラントを長期的に良い状態で保つためには、治療後の定期的な管理が欠かせません。当院では、患者さんがご自身でメインテナンスをきちんと行えるようなアドバイスを行うと共に、定期的なメインテナンスでインプラント周囲の炎症がないかどうか、咬み合わせが適正であるか、歯ぎしり食いしばりへの対策などに力を注ぎます。
使用しているインプラント
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当医院では、ストローマン社製のインプラントを使用しております。
ストローマンインプラントの特徴
- 世界シェアトップのインプラント
- 高品質・長期の臨床実績・
信頼の安全性 - 優れた表面性状により、早期に治療を促し、骨結合を得ることができる
- 大きな会社で今後も倒産することがおそらくないこと
インプラントが難しいケースについて
- 未成年の方
(成長が止まっていない方) - 妊娠中の方
- 1型糖尿病の方
- 自己免疫疾患の方
- 放射線治療を受けている方
- 血液疾患をお持ちの方
- チタンアレルギーを持っている方
治療費について
CT撮影・診断料 | 16,500円 |
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インプラント1次手術 | 220,000円 |
インプラント2次手術 | 55,000円 |
インプラントアバットメント・上部構造 | 198,000円 |
治療金額合計(税込) | 489,500円 |
インプラント治療の流れ
1インプラント相談
2検査・治療計画のご説明、ご契約
3インプラント1次手術
4抜糸
5待機期間
(メインテナンスを続けながら)
6インプラント2次手術
7型取り
8土台、かぶせもの完成
9メインテナンス
インプラントを
ご検討の方へ
医院を選ぶ基準
インプラントは埋入後やり直すことは基本的にできません。(抜去し、再埋入すれば可能ですが、多くの骨を削り治療費や期間がとてもかかります)そのため丁寧に説明をしてもらい納得したうえで進めてくれる医院を選ぶことがまず大事だと思います。
インプラント治療を実施するには、解剖学、組織学、病理学、生化学、微生物学、免疫学、歯科理工学等の基礎歯科医学の知識、また口腔外科学、歯科補綴学、歯周病学、矯正歯科学、歯科放射線学、歯科麻酔学等の臨床歯科医学の知識と治療技術、さらに関連する全身医学の知識と治療技術が必要です。そのため施術する歯科医師の知識技術・経験が治療成果に直結します。症例数だけではなく、偶発事故が起きた際の対処法など様々なシチュエーションに対応できる歯科医師ほど、治療の成功率を高めることができると考えられます。
感染予防は外科手術を含むインプラント治療において不可欠です。手術中に行う医療行為や出血などにおける感染リスクを最小限に抑えるために、衛生管理が徹底された歯科医院を選ぶ必要があります。また、インプラント治療を成功させるためには、最新の検査機器が重要となります。CT撮影による骨の厚みや神経・血管の位置、咬み合わせや顎関節の状態などを詳細に把握することでより安全で精度の高い治療を行うことができます。
最後に
最後に、インプラント治療は長期間にわたることが多いため、選ぶ歯科医院の環境や医療スタッフの対応が治療体験に大きな影響を与えます。通院がストレスの原因となる場合、治療の継続が困難になる可能性があります。治療を受ける際、歯科医院のスタッフがチームとして円滑に業務を遂行しているか、患者さんとのコミュニケーションが適切にとれているかなど、スタッフの対応が丁寧であるかを確認してみることをお勧めいたします。